苛性ソーダを使う石鹸って何で大丈夫?
コールドプロセス製法の石鹸講座を行っていると
「劇薬の苛性ソーダを使う石鹸って何で大丈夫なの?」って聞かれることがあります。
その時は、以下のような回答をさせてもらっています。
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コールドプロセス製法の石鹸の材料は
「オイル(油脂)」「苛性ソーダ」「水」なんですが、
この3つの材料が混ざり合うことで石鹸は作られます。
では、なぜ劇薬の「苛性ソーダ」を使った石鹸が身体に優しい石鹸になるのかですが、
「苛性ソーダ」の正式名は「水酸化ナトリウム」と言います。
油脂の分子は脂肪酸とグリセリンで構成されています。
この水酸化ナトリウム水溶液と油脂と合わさると、
油脂の構成分子の脂肪酸と結びつき40~45℃の熱を発生させ脂肪酸ナトリウムになります。
これを鹸化反応と言います。(石鹸になるための化学反応です)
この鹸化反応を起こすことによって、
劇薬で強アルカリの苛性ソーダが脂肪酸とくっつき弱アルカリへ変化していきます。
もう一つの油脂の構成分子であるグリセリンは、
石鹸の中に残り植物オイルの持つ成分と合わさって肌に優しい石鹸になります。
油脂の脂肪酸もいくつか種類があるのですが、
油脂により脂肪酸の構成が違ってくるので使うオイルを変えると泡立ちとか洗い心地が違ってきます。
強アルカリの苛性ソーダを使った石鹸が鹸化反応を経て弱アルカリへ鹸化するのに、およそ1週間位かかります。
あとの3週間は石鹸の水分を飛ばすために乾燥させます。
全ての工程を経て、肌に優しい石鹸になるまで約1ヵ月ほどかかります。
これを熟成期間と言います。
(使う油脂により6週間程熟成期間を持つ場合もあります。)
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こんな風にお答えしています。
コールドプロセス製法で作った石鹸を型から出す場合、
まだまだアルカリ濃度は高い時、なので手袋着用して作業することもお伝えしています。
講座で話を聞いて、家に帰って「いざ作業という時」うっかり手袋着用の注意事項を忘れてしまうことも・・・
うっかりを少しでも減らせるように、型出し作業の動画を石鹸講座初めてさんにプレゼントしています。
家に帰ってから安全に作業が出来るように、
自分の肌に合った肌に優しい石鹸をこれから先も作れるように!
植物オイル、ハーブ、精油を使った手作り石鹸のファンを増やしたく
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